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Vol.3 インフォームドコンセント2

今回は獣医師にとってインフォームドコンセントがいかに難しいかをお話しましょう。

一般的にインフォームドコンセントが重要性を増す場合は重病や難病の症例に多くなります。
インフォームドコンセントを行うためには、何が原因でどういった病状なのかがはっきりするのがベストです。
しかし、この重病や難病を「確定診断」することがかなり難しいのです。

また、今の獣医学は日進月歩です。
数年前の常識がすでに通用しなくなったり、今まで使っていた薬にも新しい使い方や効能が発表されたりします。
またひとつの病気に対しても先生によりいろいろな見解があったりして、文献によって見解が違ったりもします。
ですから獣医師は常に自分の知らないことがたくさんあるのではと恐れを抱いています。
また自分と違った見解や意見があることもよく承知しています。

しかし自分はどの文献の見解に沿って診断し、治療を進めていくかを決定しなければなりません。
その決定の裏側で、違う文献の見解のほうがこの症例では効果が高いのでは・・・などと懲りずに迷っています。
個体差などもありますから。

実際に当院ではよく調べたうえで説明した後でも、さらに文献を探しなおしての症例検討会が自主的にいつの間にか始まっていることが多いです。

次回は実際の診断法についてお話しましょう。