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Vol.25 フィラリアとは?1

暑い季節となり蚊がずいぶん見られるようになりました。散歩に行くとずいぶんと刺されてしまいます。
皆さんのワンちゃんはフィラリアの検査と予防はお済みでしょうか?

横浜市獣医師会での報告では予防をしていないワンちゃんのフィラリア症になる確率は38%となっています。
また逆にきちんと予防薬を投与した場合は0%です。
ではきちんとした予防とはどういったものでしょうか?
まずは今回はフィラリアという虫について勉強です。

フィラリアとは主に犬の心臓に寄生するそうめん状の細長い虫です。
してオスとメスが心臓の中に揃うとミクロフィラリアと呼ばれる第一期幼虫を生み出し、感染犬の血液中に出現させます。
感染犬の血液を顕微鏡で見るとボウフラの様に動いている気持ち悪い幼虫を見ることが出来ます。
この幼虫が他の犬に感染するためには必ず中間宿主が必要となり、ここで蚊の登場となります。

蚊の体内には感染犬の血液を吸血することにより第一期幼虫が侵入します。
そして蚊の体内で2回脱皮し、脱皮するごとに第二期幼虫、第三期幼虫へと成長していき、第三期幼虫になって初めて犬への感染力を持ちます。
幼虫が蚊の体内で成長するためには条件があり、気温が14℃以下だと成長できません。
第三期幼虫が体内にいる蚊にあなたのワンちゃんが刺されると体内に第三期幼虫が侵入してきます。

体内に侵入した第三期幼虫は10~17日くらい(文献により諸説あります)経過するとまた脱皮をして第四期幼虫へとなります。
次に侵入後60~65日でまた脱皮、第五期幼虫へと成長しその後静脈へと入り心臓へと向かいます。
そして犬の体内に侵入後約6.5ヶ月で心臓内で成熟し、またミクロフィラリアを生み出すようになるのです。

ちなみに輸血等で感染したミクロフィラリアは成長できず、心臓に寄生する事はありません。
では次回は予防薬がどのようにして効果を発揮するのかを勉強しましょう。