2006/06/17
今年は例年よりいくぶん涼しいような気がしますが、それでも暑い日が増えてまいりました。
暑くなってくるとノミやマダニが見られるようになってきます。
これらの外部寄生虫は皮膚のトラブルを起こすだけでなく病気を媒介したりすることもあり、ペットだけでなく人間にまで害をなすことも多い嫌われ者です。
ノミやマダニが寄生しないよう予防することはペットとヒト双方にとって重要なことなのです。
これからもっと暑くなり最盛期に入ると、散歩に行くたびに数匹はペットにくっついてくると考えてもよいのではないでしょうか?
もしもノミをペットの毛の中に見つけてしまったら大変です。なぜなら見つけたノミの成虫は氷山の一角と言えるからです。
毛の中にいるノミの成虫は見つけるのが意外と難しく、すぐ見つかるようならかなりの数が寄生しているかもしれません。
またノミの成虫はその一生を通じて毎日卵を産みます。平均産卵数は約20個、最多で50個とも言います。 成虫の寿命は2~3週間ですので、一匹のノミが寿命を全うした場合約280~420個の卵を産むことになります。 ノミの卵は粘着性がありませんので、ペットの体から簡単に落下し部屋中にばらまかれます。
卵から孵化した幼虫は「負の集光性がある」と表現され、簡単に言うと光を嫌って人目につかない物影へと移動しサナギへとなります。
このサナギも厄介で生命力が強くかなり長期間生存します。そして動物(人間含む)からの刺激(振動、体温など)により孵化するのです。
ノミ・マダニ駆除剤は有名なフロントラインをはじめ数種類のものが動物病院で処方されています。
その多くは成虫駆除の効果だけでなく、卵の孵化を阻害し、かえらない様にする効果を持ちます。
この卵の孵化を阻害する成分は非常に効果的ですが、成虫には無害であるという欠点を持ち、それだけでは屋外でノミはつき放題。
必ず成虫駆除の薬と併用するか、もしくは一緒になっている合剤を選択することが必要だと言えるでしょう。 一般市販品もありますが効果にはまだ差があるように見受けられ、やはり処方薬の方がお勧めです。
家から外に出ないワンちゃん、猫ちゃんも決して安心ではありません。
人間にくっついて家に入り込むこともあるように思われます。
マンションの上層階の部屋から外に行かない猫にノミが大量発生したなんて話は割とよく聞きますので十分に用心してください。